SNSやブログ、note、YouTubeなどで、投資について発信する人が増えています。
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こうした情報共有は、同じように投資を学ぶ人にとって大きな価値があります。
一方で、発信を始めると、次のような不安を感じることはないでしょうか。
- この書き方で大丈夫だろうか
- 「おすすめ」と受け取られないだろうか
- 無料なら問題ないのだろうか
- コメントで質問されたら、どこまで答えていいのか
投資情報発信は、基本的には自由です。
しかし、書き方や伝え方によっては、「投資助言」との境界が問題になる場面もあります。
本ページは、投資情報発信を始めたばかりの方や、発信を続けながら少し不安を感じている方向けに、【基礎編】記事を整理した入門ガイドです。
難しい法律用語を前提にせず、「どこが境界線なのか」、「何を意識すれば安心か」を順番に理解できる構成になっています。
まずは全体像から、無理なく読み進めてみてください。
① まずは全体像をつかむ
【STEP1】投資情報発信はどこから規制の対象になるのか?
【基礎編】投資情報発信はどこから「金融規制の対象」になるのか?― 個人発信者が最初に知っておくべき基本ルール
【基礎編】SNSで投資経験に基づく話をしても大丈夫?個人発信者が誤解しやすい3つのポイント
これらの記事は、
- 投資の話をすること自体は自由
- 問題になりやすいのは「話し方」
- 情報共有と判断の後押しの違い
といった基本的な考え方を整理しています。
▶ はじめに読むことをおすすめします。
② 初心者が誤解しやすいポイントを知る
【STEP2】「無料ならOK」は本当か?
【基礎編】『無料でやっていればOK』は本当か?投資情報発信と金融規制の基本的な考え方
この記事は、
- 無料でも問題になる場合があるのか?
- 有料との違いはどこか?
- 何が本質的なポイントなのか?
を具体例で解説しています。
【STEP3】情報共有と「おすすめ」の違い
【基礎編】投資情報発信者が意識すべき情報共有と投資助言の違いとは?
この記事は、
- どこから“助言っぽく”見えるのか
- 断定的表現の注意点
- 受け手視点で考える重要性
を整理しています。
【STEP4】SNSコメント返信で注意すべきこと
【基礎編】SNSのコメント欄への返信で注意すべき表現― 善意の返答が“アドバイスっぽく見える”瞬間とは?
この記事は、
- 「どう思いますか?」と聞かれたら?
- DMは?
- 個別銘柄質問は?
初心者が最も悩みやすい場面を具体例で扱っています。
③ 実際にどう書けば安心かを知る
【STEP5】安心して投資情報発信を続けるための工夫
【基礎編】個人の投資情報発信者が安心して投資情報発信を続けるための工夫
この記事は、
- 主語を「自分」にする
- 断定しすぎない
- 判断を委ねる書き方
- 最低限のチェックリスト
理屈を実践に落とし込むための記事です。
④ よくある不安Q&A
投資情報発信を始めたばかりの方から、よくいただく質問をまとめました。
難しく考えすぎず、「感覚」をつかむことを大切にしてください。
Q1. 銘柄名を出しても大丈夫ですか?
A1. 基本的には問題ありません。
多くの人が、投資体験やニュース解説の中で銘柄名を出しています。
ただし、注意したいのは「言い方」です。
- 「私はこう考えています」
- 「私はこういう理由で買いました」
- 「あくまで個人の判断です」
という形で、“自分の体験”として伝えることが大切です。
一方で、
- 今が買い時です
- 初心者はこれを買うべきです
といった断定的な言い方は、慎重になった方がよいでしょう。
銘柄名そのものよりも、「判断を後押しする言い方」になっていないかを意識することが大切です。
Q2. 自分の売買記録を公開するのは大丈夫ですか?
A2. 自分の記録を公開すること自体は問題ありません。
実際の売買履歴や運用成績を公開している個人投資家も多くいます。
ただし、
- この通りにやれば勝てます
- 同じようにやれば利益が出ます
といった表現は避けましょう。
売買記録は「結果の共有」であって、「同じことを勧めるメッセージ」にならないようにすることがポイントです。
Q3. 「私は買いました」と書くだけでも問題になりますか?
A3. 通常は問題になりません。
「私は買いました」は、あくまで事実の共有です。
ただし、その前後の文章が、
- だからあなたも買うべきです
- 今すぐ動かないと損です
のような流れになると、印象が変わります。
一文だけで判断するのではなく、記事全体の雰囲気が“おすすめ”になっていないかを考えることが大切です。
Q4. 無料なら基本的に安心ですか?
A4. 無料かどうかは、実は本質ではありません。
大切なのは、
- 特定の人に向けて強く勧めていないか
- 個別の状況に踏み込んでいないか
という点です。
無料でも、個別に具体的なアドバイスを繰り返す形になると注意が必要です。
逆に、有料であっても、一般的な情報整理や学びの共有にとどまる内容であれば、過度に心配する必要はありません。
Q5. コメントで「どう思いますか?」と聞かれたら答えてもいいですか?
A5. 答え方に工夫が必要です。
たとえば、
✕「今は買いだと思います」
ではなく、
〇「一般的にはこういう考え方があります」
〇「私はこう見ていますが、最終的な判断はご自身で検討してください」
のように、一般的な話にとどめる形が安心です。
個別の事情に踏み込む回答は避け、「判断は本人が行う」という距離感を保つことが大切です。
「お金の有無」よりも「内容と伝え方」を意識しましょう。
Q6. DMで個別相談を受けた場合はどうすればいいですか?
A6. 慎重な対応が必要です。
DMは公開の場よりも“踏み込みやすい”ため、より慎重に考えましょう。
- 個別の投資判断
- 具体的な売買タイミング
- その人の資金状況を前提にした提案
こうした内容には、基本的に踏み込まない方が安心です。
一般的な考え方を紹介するにとどめるか、丁寧にお断りする選択も大切です。
すべてに応える義務はありません。
Q7. 「投資は自己責任です」と書けば安心ですか?
A7. 一言書けばすべて安心、というわけではありません。
大切なのは、
- 記事全体が断定的になっていないか
- 判断を強く後押しする構成になっていないか
という点です。
「自己責任」という一文よりも、普段の文章のトーンのほうが重要です。
Q8. 不安なら発信しない方がいいのでしょうか?
A8. いいえ、そんなことはありません。
不安を感じるのは、真剣に取り組んでいる証拠です。
投資情報の共有は、多くの人にとって役に立つ行為です。
- 自分の体験として語る
- 断定しすぎない
- 判断は相手に委ねる
この3つを意識するだけで、リスクは大きく下げることができます。
怖がりすぎる必要はありません。
大切なのは、「何も知らずに発信すること」ではなく、「境界を意識しながら発信すること」です。
⑤ 将来、事業化を考える方向けに
将来的に、
- 投資助言業登録を検討している
- IFAとして活動したい
- 有料サービスを本格化したい
という方は、実務面を整理した「金融法務実務ガイド」もご参照ください。
発信を続ける中で不安が強くなったら
本ページを読んでも、
- この書き方で本当に大丈夫か不安
- コメント対応に自信がない
- 将来収益化も考えている
と感じる場合は、個別相談で整理することも可能です。
発信スタイルに合わせて、注意点を分かりやすくお伝えしています。
本サイトでは、投資助言・代理業、IFA事業、投資情報発信に関する制度整理や実務情報の提供を中心に行っていますが、個別のビジネスモデルや業務内容に即した判断が必要なケースについては、金融法務コンサルティングとしてのご相談も承っています。
制度解釈や実務リスクについて、専門家の視点から整理したい場合は、以下のページをご参照ください。
参考資料
※ 本記事は、以下の一次資料・業界ガイドラインを踏まえて作成しています。
参考資料
・金融庁:投資運用業等 登録手続ガイドブック
・関東財務局:登録に係るQ&A(投資助言・代理業)
・一般社団法人日本投資顧問業協会ホームページ
・大和総研:SNS上にあふれる投資情報にどう対処すべきか